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物流連、外国人材活用に関するWT会合を開催

2020/11/05

(一社)日本物流団体連合会は10月29日、第2回ダイバーシティ推進ワーキングチーム会合を都内の全日通霞が関ビル会議室で開催した。

会合には15名が参加し、鴻池運輸(株)ダイバーシティ推進部長の勝田章裕氏より、物流業における外国人技能実習制度の取り組み事例が紹介され、情報共有が図られたほか、コロナ禍の雇用情勢をふまえた今後の人材確保のあり方について意見交換が行われた。

鴻池運輸では10年以上前から現業部門を対象とした外国人技能実習制度を活用する実証事業に着手しており、海外関連会社から従業員を送り出し、日本で1年以内に実習を終えたのち帰国させるという、企業単独型による受入れ方で技能実習1号の運用事例が説明された。

同事業は海外関連会社からの要請を受け人材育成のために始められたものだが、勤務態度もよいことから一定数の割合で実習生を受け入れるようになっているとのことだった。

実習生の業務内容は、帰国後も現地で活躍できるよう海外関連会社のものと同一であることが前提で、同社は倉庫内業務のうち(1)入出庫、(2)ピッキング、(3)フォークリフトの作業を中心に行われており、特に(2)(3)のニーズは現地でも高いとのことだった。

そのほか、実習活動の流れに関わる解説や、意思疎通の方策および生活トラブル等について、実際のエピソードを交えた留意点が示された。

最後に、今後の課題として、
(1)特定の送出し国に依存することのカントリーリスク
(2)人材育成の職種ニーズが多様化していること
(3)在留資格の多角化に関して、特定技能の前向きな検討
の3点が挙げられた。

参加者からは、同社の取り組みに高い関心が寄せられたほか、今後国内の人手不足感が強まるとされることから、団体監理型による実証事業を始めている事例の報告があった。次回会合は2021年1月の予定。

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