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日立物流、日立オートモーティブから子会社株式取得  

2019/06/28

(株)日立物流と日立オートモティブシステムズ(株)は6月27日、日立オートモティブシステムズ子会社で、パレットの開発・販売および賃貸業等を手がけるパレネット(株)の発行済み株式の70%を、日立物流に譲渡する株式譲渡契約を締結したと発表した。

日立物流グループは中期経営計画「LOGISTEED2021」における重点施策である新たな成長機会獲得に向けた取り組みとして、同株式を取得。一方、日立オートモティブシステムズはさらに選択と集中による事業ポートフォリオ再編を加速。パワートレインシステムやシャシーシステム、安全システム等のコア事業を強化することが狙い。

現在、パレネットが係る物流業界では、顧客ごとのニーズに沿って、調達から生産、販売、流通、アフターサービスまでのトータルサプライチェーンにおける物流業務を統合管理し、全体最適によって物流効率やサービス水準の向上を図っていくことが求められており、物流企業はより競争優位性のあるオペレーションサポートシステムや先進的な情報システムを保有する事業パートナーとの協業を通じ、トータル物流サービスとして再構成していくことが持続的成長に不可欠な事業戦略となっている。そこで日立オートモティブシステムズは、パレネットとの間でパレットレンタル事業の成長戦略の観点で協議を行い、物流事業において蓄積された豊富なノウハウやコンサルティング力に加え、広範な物流インフラやテクノロジーを有し、顧客に最適なシステム物流ソリューションを提供している日立物流をパレネットの株式譲渡先として選定した。

これにより、パレネットは日立物流が保有する潤沢なリソースや顧客基盤を活用し、さらなる成長、発展を図ることができる。また、日立物流は独自リレー型のパレットレンタルシステムに強みを持つパレネットが新たにグループに加わることで、物流機材の調達管理を含めたシェアリングサービスの構築や、SSCV(Smart & Safety Connected Vehicle)の車両動態管理との組み合わせにより、サプライチェーンの可視化を図り、輸送デジタルプラットフォームの強化・拡充を目指す。

●株式譲渡前後の所有株式状況 
株式譲渡前:日立オートモティブシステムズ70%、日立物流0%(日立物流グループ15%)、三菱商事(株)15%
株式譲渡後:日立オートモティブシステムズ0%、日立物流70%(日立物流グループ85%)、三菱商事15%

●日程 
株式譲渡契約締結日:2019年6月27日
本取引完了日:2019年8月(予定)

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