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国内物流不動産に435億円の資金力を持つ外資が参入
アイバンホー・ケンブリッジ(Ivanhoé Cambridge)とPAGは1月13日、日本の物流資産をターゲットにした最大約435億円の投資資金規模を有するジャパン・ロジスティクス・ベンチャー(Japan Logistics Venture)を設立したと発表した。
同ベンチャーは長期保有を目的とし、特に都市部およびラストワンマイル物流向けコア資産の開発・取得を目指す。
日本ではeコマースが引き続き拡大しており、近代的でハイグレードな物流施設が継続的に不足する一方、需要は高止まりで推移している。同ベンチャーはそうした要因、諸条件を背景に、東京圏、大阪圏のハイグレードな物流施設に対する需要に対応する。また、名古屋圏も投資対象地域として検討する可能性がある。
同ベンチャーはすでに安定稼働している資産および開発中資産を取得。物流施設のポートフォリオを構築、運用。投資資金規模は約435億円を予定している。すでに複数の投資候補先を特定し、パイプラインを拡充させている。
同ベンチャーの最終的な意思決定を行う投資委員会は、主要株主のアイバンホー・ケンブリッジおよび運営上の管理者であるPAGにより構成されている。
アイバンホー・ケンブリッジとPAGは初の投資を2017年に実行して以来、戦略的パートナーシップを構築。また、アイバンホー・ケンブリッジは産業、オフィス、住宅および小売等のセクターを中心に、約640億カナダドル規模の不動産ポートフォリオをグローバルに展開している。
●Ivanhoé Cambridge(アイバンホー・ケンブリッジ)
カナダ最大級の公的基金運用機関の1つであるケベック州の投資信託銀行(Caisse de dépôt et placement du Québec:cdpq.com)の不動産子会社。世界の大都市にある高級不動産、都市構造の形成を担うプロジェクトおよび企業の開発・開拓、および長期的なパフォーマンスを上げることを視野に投資を行っている。
同社は戦略パートナーや市場トップの主要不動産ファンドと提携し、世界中で投資を行っているほか、子会社およびパートナーシップを通じて1,000棟を超えるビルの持分を保有。その大部分を工業用ビル、物流ビル、オフィスビル、住宅用ビル、商業ビルが占めている。保有する不動産資産額は640億加ドル(2019年12月31日現在)。
●PAG
アジア地域に特化した世界最大の民間投資法人の1つで、多岐にわたるアセットクラスや市場サイクルの実績を持つ。PAGが擁する200名の投資プロフェッショナルは担当地域の市場に深い知見を有しており、アジアおよび世界9つの主要オフィスを拠点に活動している。1997年以来、PAG不動産は310億米ドル超の資本を約7,000件の不動産に投資するなど、アジア地域に積極的に投資している。現在は欧州、北米、アジア、オーストラリア、中東の150超の有力機関投資家の資産約400億米ドルを運用している。
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