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香港ヤマト、九龍湾基地の保冷倉庫を拡張

2019/05/30

ヤマトホールディングス傘下の雅瑪多運輸(香港)(香港ヤマト)は5月30日、香港で保有する九龍湾基地の保冷倉庫(香港保冷倉庫ライセンス(※1)License/Permit:2851800046)を拡張し、オイシックス・ラ・大地(株)傘下のOisix Hong Kong Co., Ltd.が香港で運営する生鮮品お届けサービス「Oisix 香港」の一貫保冷輸送を5月1日から開始したと発表した。

日本の農水産品の輸出先として世界1位の香港では、近年保冷輸送による産地直送の生鮮品や生酒等の輸入も増加。2018年も前年比で12.7%の伸びとなり、今では香港の飲食店・スーパー等で手軽に購入できるようになった。それに伴い、消費者の食の安全に対する意識がますます高まっており、物流事業者はしっかりと温度管理された状態で保管・仕分・配送することが求められている。

香港ヤマトは2011年より香港域内でのクール宅急便による小口保冷配送サービスの提供を開始し、温度管理 が必要な生鮮品のラストワンマイルの配送を行ってきた。また、2016年11月にはワインの輸送に関する品質認証(※2)を小口混載配送を担う物流企業として初めて、2017年5月には国際規格「PAS1018」(※3)を取得、2017年7月からは「Yamato Natural Aircargo(YNA)」(※4)を利用した国際保冷輸送を開始する等、アジアにおけるコールドチェーンネットワークの構築を進めてきた。

Oisix 香港は2009年12月より日本の食品・食材を香港の消費者にお届けするサービスを開始し、2017年7月からは羽田クロノゲートと香港空港間でYNAを活用した輸送を進めてきた。その一方で、独自の安全基準 に則った農産物、加工商品などの日本の食品・食材を定温管理できる倉庫のキャパシティ増強、今後香港でさらなる事業拡大の実現を目指す上で、高品質な物流ネットワークの構築が喫緊の課題となっていた。 その解決のため、香港ヤマトが約300坪拡張した九龍湾基地の保冷倉庫を活用した国際一貫保冷輸送を開始した。

(※1)香港保冷倉庫ライセンス:香港政府の食物環境衛生署が発行する保冷倉庫内における食品の保管および簡易作業などを行うためのライセンス。
(※2)ワイン輸送品質認証:香港品質保証局(HKQAA)発行によるワインの輸送品質認証。認証は保管、輸送、小売の3区分に分かれ、保管、輸送についてはさらに一般ワインと高級ワインに区分されている。同社が保有している認証は一般ワインの輸送品質認証となる。
(※3)PAS1018:小口保冷配送サービスのうち、荷物の積み替えを伴う輸送形態を対象とする国際規格。車両に搭載されている保冷庫等の空間の温度管理を中心に、配送中の積み替え作業に関する要求事項が規定されている。
(※4)YNA(Yamato Natural Aircargo):パレット単位で輸送する果物、野菜や日本酒などの温度管理が難しい生鮮品の品質や鮮度を保持したまま、コストを抑制する新たな保冷航空輸送サービス。
 
●サービス概要
日本から香港までの保冷輸送の際、従来、地域の事業者が行っていた香港空港から倉庫間、倉庫から配送センター間の輸送および庫内業務を香港ヤマトが行うことで、日本の生産者から香港の消費者までをヤマトグループ のネットワークでつなぎ、高品質な国際一貫保冷輸送を実現する。
 
●利用メリット
顧客の事業成長に合わせた柔軟な保冷物流の提供が可能なほか、庫内の温度管理を1か所で集中管理することによる温度逸脱リスクの軽減や、システム化によるリアルタイムでの在庫管理、香港における小口保冷納品配送サービス等が温度管理された環境下での物流サービスの提供が可能。

●香港ヤマト保冷倉庫概要
名称:雅瑪多運輸(香港)九龍湾基地 YAMATO LOGISTICS(HK)KOWLOON BAY BASE 
住所:UNIT A ON FIRST FLOOR, Sunshine Kowloon Bay Cargo Centre ,NO,59, Tai Yip Street , Kowloon Bay, Kowloon ,HONGKONG 
延床面積:約400坪(1,250平方メートル)
主な特徴
・物流拠点としてアクセスの良い香港九龍湾に立地
・3つの温度帯での保冷機能完備(冷凍、冷蔵、定温)
・ロジスティクス機能と宅急便機能(仕分、配送)の複合施設

●サービス概要図「Oisix 香港」事例

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