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就航済み船舶に対して新CO2排出規制導入へ

2019/05/20

国土交通省は5月20日、5/13-17に開催された国際海事機関(IMO)海洋環境保護委員会第74回会合の審議結果を発表した。

国際海運の脱炭素化に向け、新たな温室効果ガス削減対策の検討が開始され、日本は燃費性能の悪い船舶に対して燃費改善や新造船への代替を促す新たな国際枠組の創設を提案し、各国からの20を超える提案が出される中、多数国の支持を得た。今後2023年までに国際条約として導入すべく、国際交渉が行われる。

●審議結果
(1)温室効果ガスの削減対策
 地球温暖化対策を更に推進するため、本会合では就航済み船舶に対して、日本が提案した燃費性能規制や欧州・環境NGOが提案した速度規制等、20を超える対策が提案された。

 多数の提案の中、日本提案は各船舶が採用する対策に自由度が高いこと、執行面で実効性が高いこと、技術のイノベーションを促すこと等の観点で多数の支持を得た。IMOは2023年までに就航済みの船舶に対する新たなCO2排出規制を国際条約として導入することとなる。

 また、IMOは地球温暖化対策の一環として、2013年から新造船に対する燃費規制を導入。本会合では日本が中心となって調整を進めた結果、CO2排出量が多いコンテナ船をはじめ、一部の船種について規制値の強化(最大50%削減)を決定した。

(2)その他の主な審議結果
 燃料油硫黄分規制の円滑かつ確実な実施に向け、日本からの提案をベースに検討が進められてきた不正対策や燃料油サンプル分析手法の統一化等を盛り込んだ「統一的実施のためのガイドライン」を採択。これにより、高硫黄燃料油を不正使用させないための制限や、各国間での不正情報の共有がなされ、公正な国際競争条件が確保されることとなる。

 さらに一部の国・地域でスクラバー排水の禁止を導入する動きがあることを踏まえ、各国が科学的根拠に基づき適切な対応を取るよう対策を検討することで合意した。

●主な審議結果の詳細
http://www.mlit.go.jp/common/001289557.pdf

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