キッコーマングループの物流を担う総武物流㈱と日本パレットレンタル㈱(JPR)は6月8日、JPRが提供する納品伝票電子化・共有システム「DD Plus」を導入したと発表した。

総武物流は製品出荷の効率化を推進する中、納品伝票が複写式であることに起因する印刷・仕分け等の作業効率の低さ等を課題と捉えていた。今回DD Plusを採用し、納品伝票を複写式から普通紙に変更、さらに従来別々に発行していたパレット帳票を統合して効率を向上した。特に、自社システムとDD Plusを連携させ、パレットデータを自動で登録できるようにした点は、両社では従来にない取り組みとし、それらの効果として1年間に約330時間削減することができる見通しとしている。

複写式伝票を普通紙に変更し業務を効率化

●取り組み概要
総武物流のシステムと、JPRのDD Plusのシステム連携(API)により、従来バラバラに発行・管理されていた「納品伝票」と「パレット伝票」を1つに統合。パレット枚数の手入力や、煩雑な伝票の仕分け・剥離作業を解消した。これにより、年間約330時間の作業時間削減を見込んでいる。

●課題:現場を圧迫していた「伝票の付帯作業」
総武物流では、出荷に際して複写式の「納品伝票」と「パレット伝票」を別々に発行し、それらを突合してセットにする作業を行っており、以下のような課題があった。

・ドットプリンタによる印刷待ち:複写式伝票特有の低速な印刷

・「剥がす・分ける・合わせる」のアナログ作業:ミシン目の切り取り、控え伝票の剥離作業や仕分け

・二重入力の手間:目視確認・手書きしたパレット枚数を、後からシステムへ入力する手間

・検索の手間:事後の問い合わせ等に際して、伝票の束から目的の伝票を探す手間

こうした「書く・待つ・探す」といった付帯作業が、物流2024年問題への対応が急務となる中で、生産性向上の大きな壁となっていたとしている。

●4つの主要な改善
今回の取り組みでは、JPRが提供するSDK(ソフトウェア開発キット)を活用し、着手から2か月の短期間で自社システムと「DD Plus」のAPI連携を完了し、以下の4つの改善を実現した。

①パレット情報の完全自動登録(API連携)
総武物流のシステムの出荷データからパレット枚数を直接「DD Plus」へ送信。現場での「目視確認→手書き→後でPC入力」というプロセスが消滅し、入力ミスや漏れがゼロになった。

②帳票の一体化(A4普通紙への統合)
納品伝票とパレット伝票をA4普通紙に集約。これにより、従来別々に発行していた伝票同士を突合する「セット作業」が不要になった。

③現場の付帯作業を「ゼロ」に
ドットプリンタからレーザプリンタ(普通紙)への切り替えにより、印刷速度が向上。また、複写式特有の「ミシン目切り取り」や「控えの剥離」作業がなくなった。

④伝票管理のデジタル化
発行伝票はシステム上に保存されるため、事後の問い合わせに対しても、大量の伝票束をひっくり返して探す必要がなくなり、事務作業の検索性が大幅に向上した。

●取り組みの範囲
今回の取り組みは、キッコーマングループ拠点間の輸送(1次輸送)を対象としたもの。総武物流では、当該範囲に該当する1次輸送で年間1万7,000台以上の車両を運行しており、物流センターの効率改善と共に、トラックドライバーの待機時間短縮など働きやすい環境づくりにつながるとしている。

今回の取り組みの対象となった1次輸送の様子

●総武物流「物流課題への取り組み」
https://www.kikkoman.com/jp/sobulogistics/about/dx.html