アスクル㈱は7月2日、事業所向け通販サービス「ASKUL」において、当日配送対象の注文について配送日を当日・翌日から選択できる「当日配送選択式サービス」を本格的に開始した。

その第1弾として、名古屋センターの配送エリアからの運用となる。

同サービスは昨今の配送ドライバー不足への取り組みとして、当日配送の物量比率を調整し、ドライバーの生産性向上および労働環境改善を目指すもの。従来、当日配送エリアの前日18時から当日11時までの注文は、受け取りを急がない顧客にも一律で当日配送していたが、今後は翌日配送が初期設定となり、希望に応じて当日配送をする運用に変更する。

本格展開に向けて名古屋センターの配送エリアで行った実証実験では、当日配送の配送個数が約60%減少し、配送ドライバーの配送生産性が11%向上した結果、労働時間が1日あたり平均45分短縮するという成果が得られた。その結果を受け、まずは同エリアにおいて本格展開を開始するに至ったとしている。

今後は他の配送エリアにも順次展開し、2025年5月には全エリアでのサービス展開を目指していくとしている。

●「当日配送選択式サービス」概要
当日配送選択式サービスの適用対象は、前日18時から当日11時のなかで配達日指定のない注文のうち、配送先が当日配達可能エリアかつ、注文された商品が最寄りのセンターから出荷可能な注文となる。

「当日配送選択式サービス」画面

従来は、商品ページにおいて配達日が当日の日付のみの表示だったが、同サービス展開後は翌日の日付が初期設定となり、当日配送は「お急ぎ便」として併記される。レジ画面にて配達日が翌日であることを表示し、レジ画面で「お急ぎ便」へ変更することも可能としている。

●実証実験における成果
期間:2024年1月23日~2024年3月20日
対象アスクル物流センター:名古屋センター
①当日配送の荷物個数が約60%減少し、翌日配送に移行
②配送ドライバーの配送生産性が11%増加
③配送ドライバーの労働時間が1日あたり平均45分削減