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ヤマト、仏ネオポストとオープン型宅配ロッカー事業開始

2016/05/11

ヤマトグループは5月11日、仏ネオポストグループと共同会見を行い、両社が合弁会社Packcity Japanを設立し、複数事業者が共同利用できるオープン型宅配ロッカー事業を開始すると発表した。

会見には両社の代表取締役が列席し、今回の経緯やビジョンについてスピーチしたほか、国交省の羽尾物流審議官が来賓挨拶、「社会的な課題となってきた宅配便の再配送問題に対し、複数事業者が共同利用できる今回のオープン型ロッカーは、時代に求められる緩やかなコンソーシアムとして非常に期待している」と述べた。

宅配荷物の2割程度が再配達になっている現状の一方で事業者の人材確保は年々困難となり、再配達の問題が年々深刻化しているが、各社が個々に宅配ロッカー設置する現状は、複数社のロッカーが隣接設置されるなど、無駄が多いばかりか利用者の混乱を招きかねない。その打開策としてヤマトグループは、複数事業者が共同利用できる宅配ロッカーのプラットフォーム構築と運用事業化に乗り出したもの。

設立に先立って複数事業者でのテスト運用を実施し、のべ約1,000人の利用実績から顧客満足度向上とともにエリア内再配達率が約 2%減少など、一定の効果が見られたことから、6月を目途にJR東日本(株)と連携、首都圏の駅を中心にオープン型宅配ロッカー設置を決定した。

当面は再配達専用の運用となるが、将来的には受け取りのみでなく発送できる仕組みなど、より便利で快適なサ ービスを目指し、2022年迄に約5,000か所への導入を目指す。

●合弁会社概要
名称:Packcity Japan(株)
所在地:東京都千代田区神田小川町3-7-1ミツワ小川町ビル6階
代表取締役社長(CEO):Jean-Laurent Luquet
代表取締役副社長(COO):阿部珠樹
事業内容:オープン型宅配ロッカーネットワークの構築、宅配ロッカーネットワークの維持・管理・運用など
従業員:12人
資本金:7億5,000万円
株主構成:Neopost shipping :51%、ヤマト運輸:49%

●オープン型宅配ロッカー屋内用(左)と屋外用(右)

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